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BOXMITH -きぞは工房ブログ-

きぞは工房代表「きぞはる」のブログ

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スチール製シガーボックス、及び、その発展CBSシガーボックス~#DMできたふざけた箱作りの質問にできるだけTLで答える

#DMできたふざけた箱作りの質問にできるだけTLで答える
というタグに来た質問。
Q:鉄板、溶接してスチールシガーの製作はまだですか?

長くなりそうなのでブログで回答していくことにしました。



スチール製シガー(並びに後半でお話しするCBSシガー)の設計検証は過去に行っているので、それをおさらいしつつ初めての文書化にトライです。


①鉄製シガーの重量
ではまず必要最低限、鉄板厚みを1mmと仮定します。180×120×60mmのシガーボックスを製作すると、重量が600gになります。はい、通常使用としては論外ですね。
開口率66%のパンチングメタルを使用したとして、396g。
重さ的に、製作をする価値はなさそうです。

②方向性の転換
スチール製のシガーと問われたものの、恐らくより広義の意味、メタル製のシガーを要求されていると推測することもできます。なので次に、入手性が高く、軽量とされるアルミ製のシガーを考えてみます。

③アルミ製シガーの重量
アルミ板厚みを2mmと仮定します。柔らかいのでさっきより分厚めに。180×120×60mmのシガーボックスは413g。比較的現実味のある開口率66%のパンチングメタルで、272g。重さだけなら現実味が見えてきました。

④接合方法
板の接合方法もいろいろありますが、金属同士なので、溶接で検討します。次点で、ネジなどによる物理的締結。接着剤は母材強度に大して弱そうなので割愛。曲げも絡めれば楽はできるのですが。

ずばり、シガーボックスを作ることに対して溶接は不向きです。
a)熱歪みの影響により、シガーの精度が出ない。溶接に歪みはつきものです。さけては通れません。特に薄い板が前提なため、尚更ひずみが出やすいため、下手なプラシガーよりひずみが出ることが懸念されます。
b)アルミ溶接はクラックが入りやすく、衝撃に対して決して強くない。
c)この厚さのアルミ溶接、かなりの熟練工でないと無理です。熟練工でも厳しい。

⑤商品として
また仮にメタルシガーを作ったとしても、怪我の増加が増え何かと面倒なことになりそなので、提供はしたくないですねぇ。
参考までに、ウッディシガーの角に鉄金具を取り付けたことがあるのですが、1日で5流血でした。とても人には使わせられないです。



⑥結論
作るメリットを見いだせない。



⑦その発展
このままでは芸がないので、ここから発展させていきます。

⑧接合方法の次点、ネジなどによる物理的締結。
実はこの方法によるシガーボックスの製作は、テストする価値はあると考えています。
僕はこれをCBSシガーボックスと仮称をつけています。
ここらでメタルから離れてくださいね、ここからの材質は木or樹脂です。

CBSシガーの原理としては、まずシガーボックスは頂点が8個、面が6個あります。
必要部材は”コアキューブ”が8個、板が6枚、板取り付け用のネジ適量。
6枚の板でシガーを構成、各頂点の内側に”コアキューブ”が入り、ネジ”のみ”で締結します。
ネジは板を貫通、コアキューブにねじ止めです。


メリット
a)壊れた板だけ交換できる。ネジのみで締結するので、付け替え自由。
b)持ち運び用に分解できる。

デメリット
a)明確に強度が低い。

どうです、結構次世代シガーの香りしませんか?いずれ着手はする予定です。



以上
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